【丸い傷跡】九十九里浜のトドを咬んだダルマザメとは?
公開日:
社会・政治
千葉県の九十九里浜で発見されたトドは、衰弱していたことから、市が鴨川シーワールドに依頼し、保護しました。
かなり弱っており、まだ予断を許さない状況のようです。
気になったのは、トドのカラダにあった丸い傷。
大型海獣によるものと思っていましたが、意外にも小さなダルマザメが咬んだ痕だそうです。
鴨川シーワールドで治療中
千葉県の九十九里浜で発見されたトド。
本来、厚い脂肪で覆われているはずのカラダは、あばらが浮き出るほど痩せており、目に見えて衰弱していくことから、市が鴨川シーワールドに保護を依頼しました。
約40km離れた鴨川シーワールドから駆けつけたスタッフが、網で捕獲して檻に収容し、フォークリフトやクルマで慎重に輸送した後、現在治療中です。
血液検査をした結果、感染症や重大な疾患は無く、貧血と炎症の数値が出ています。
しかし、担当者が、
「今朝は残念なお知らせをしなければならないかも」と心配したほど弱っているそうです。
本来、水分は食べ物から摂りますが、何日も餌を摂っていないので脱水症状があり、生理食塩水を点滴しています。
なお野生動物は、保護してしばらくは餌を与えないものだそうです。
トドの丸い傷はダルマザメによるもの
↓浜に上がる前に、沖合で撮られていました
トドは、夏〜秋は北方四島、冬〜春は北海道周辺に群れで生息しますが、何らかで群れからはぐれて、親潮に乗り南下したものと思われます。
九十九里浜での様子をテレビで見た際、カラダの数カ所に、直径10cm程の、丸いパンチ状の傷がありましたので、セイウチのような大きなキバのある海獣と争ったか、シャチのような大型の捕食動物にやられたと思ってました。
しかし専門家によると、あれは、ダルマザメという体長30〜50cmの小型のサメによる傷だそうです。
咬みついてカラダを回転させる
ダルマザメは温暖な海域に生息する深海魚(水深200mより深い海に生息)ですが、夜間、餌を求めて海面に浮上することがあるそうです。
口の吸引力が強いため、大きな海獣等のカラダに吸い付きながら咬みつき、カラダを回転させて肉をえぐり取る捕食方法です。
そのため、保護されたトドのように傷口が丸くなります。
英語では、Cookie-cutter shark(クッキーカッター・シャーク)と、咬み痕が名称になっています。
小さいサメですので、大型海獣にとっては見た目ほど深刻な傷ではなく、消毒だけで治癒するそうです。
トドの状況は逐一発表の予定
担当者が「何とか命を救いたい」という予断を許さない状況なので、回復時期や、回復後に飼育するのか、または海に戻すのか等については、全くの未定です。
したがって、一般の人がいつ頃見られるのかも不明ですし、「見られるかどうかすらまだ判らない」という状況です。
鴨川シーワールドでは、これだけ注目されているので、トドの状態について、逐次公表するとしています。
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