冨田選手と弁護士は結局何をしたかったのか?
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海外
6日、2時間半にも及ぶ「やってません会見」を開いた水泳の冨田選手。
しかし、結局何をしたかったのか、よく分からない内容でした。
どうやら、このままフェードアウトになりそうです。
関連記事:6日の冨田選手「やっていない会見」は突っ込みどころ満載か
「日本に風を起こす」のは無理な会見
9月、韓国の仁川で開かれたアジア大会の水泳競技会場で、韓国人記者のプロ用高級一眼レフのボディを盗んだとして略式起訴されましたが、1ヶ月以上経った10月下旬に、「自分はやっていない」と公表していました。
事前に公表された陳述書に沿った内容で、特に新しい事実はなく、結局何をしたいのか分からない会見でした。
韓国警察に再捜査を求めるわけではなく、解雇されたデサントや、2016年3月31日までの選手登録禁止処分を下した日本水泳連盟に、処分の撤回を求めることもしないそうです。
代理人の名古屋市のあすなろ法律事務所・所長の國田武二郎弁護士は、
「日本で風を起こして、韓国で再調査を出来れば」と語っています。
世論を喚起して、韓国側を動かしたいという事でしょうが、あの会見で風を起こすのは無理だと断言します。
他サイト:冨田尚弥選手「陳述書」全文――私にかけられた「えん罪」を晴らしたい(上)
裁判には1000万円の弁護士費用
國田武二郎弁護士によると、
11/末〜12月初めに略式命令の正書が送達されるので、7日以内に正式裁判請求すれば、刑事裁判になるそうです。(通常は罰金納付で終了だと思いますが。)
正式裁判になれば、自白調書や監視カメラの映像が証拠提出されます。
しかしその場合、韓国の弁護士への着手金が数百万円で、総額約1000万円以上の裁判費用が必要になるそうです。
さらに、韓国に長期間滞在しなければならず、会社を解雇された冨田選手には、資金的に困難とのことです。
とはいえ、本当に冤罪であれば、人生が大きく変わる問題ですから、裁判をしてでも決着をつけるべきでしょう。
くずれたアリバイ
國田武二郎弁護士は、会見当初、韓国警察が発行時刻とした10時48分頃、冨田選手は他の選手と雑談していたのでアリバイが成立すると主張していました。
しかし会見途中で、記者から「韓国警察は当初から11時48分を犯行時刻としており、10時48分は誰が言い出したか分からない」ということを指摘されると、曖昧な言い方で濁しました。
韓国の報道では当初から「11時48分」となっていましたので、単なる誤報です。
当時の中央日報の報道
私が知ってるくらいですから、ちょっと調べればすぐに分かる事実です。
にも関わらず、弁護士は、最大の主張である「アリバイの時刻」について、よく調べなかったことになります。
片手でバッグのファスナーを開けるのは無理
冨田選手は、台座に座っている時、
「真犯人が冨田選手の左手を掴んだまま、横に置いていたバッグのファスナーを開けてカメラを入れた」
と主張しています。
やってみると分かりますが、水着やタオルを入れた軽くて小さなバッグのファスナーを片手で開けようとしても、バックが動くだけで、ファスナーは開きません。
仮に、男が器用に開閉して1.3kgの黒い塊を入れたとして、そのズシリと重くなったバッグを開けて確認することもせずに宿舎まで帰ったというのが、冨田選手の言い分です。
韓国警察は「冨田選手の主張はウソ」
韓国警察は、
「冨田選手は最初から容疑を認めており、主張はうそだ。冨田選手を(容疑者と)特定したときから警察での供述が終わるまで付き添っていた柳谷氏が真実を話すべきだ」聯合ニュース
としています。
その柳谷直哉本部役員は、9月27日に、
「冨田選手はカメラを取ってすぐに袋に入れた」と語っていました。
冨田会見をバッサリと切って捨てたJOC
JOCは、冨田選手の会見を受けて夕方に会見しました。
「本日の記者会見の冨田選手の発言には驚いている。
司法の問題があるので詳細は話せないが、映像は見ており、冨田選手がバッグにカメラを入れるところを確認している。
映像で冨田選手だと特定できたので冨田選手を呼びに行った。
冨田選手の言い分との違いについては、韓国の警察で映像を確認してもらうのがいい。
韓国警察は、本人が認めたので、できるだけ早く解決しようと努力してくれたと認識している。」
などと語り、冨田選手の言い分をバッサリ切り捨てました。
このままフェードアウトか?
國田武二郎弁護士は、
「JOCの会見には驚き疑問を感じる。信用できない。精査した上で反論したい」
といったコメントを出しています。
冨田選手もそうですが、この弁護士が何をしたいのか、なぜこの依頼を受けたのか(弁護士から冨田選手に持ちかけたのではないかという話しもありますが)、よく分かりません。
言い掛かりをつけられた韓国警察が、映像を公開してくれればいいのですが、それがないと、このままフェードアウトする話題のような気がします。
余談ですが、私がカメラの持ち主だとしたら、60万円以上の高額なカメラを、ボディキャップもせずに(ミラーやシャッター膜がむき出しの状態で)、塩素たっぷりのプールの水で濡れたタオルと一緒にバッグに入れられたことも怒りますね。
しばらくして、内部がサビるなどの問題が出るかもしれませんから。
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