*

妻を乳がんで亡くして【突然、余命1週間に】

公開日: 生活・文化

この記事の所要時間: 39

ナースステーション

ホスピスには約1週間後に転院できることになりました。

しかし、主治医からは「来週までもつかどうか」という信じたくない言葉が。

この記事は、以下の記事の続きです
妻を乳がんで亡くして【乳がんの発症〜乳房・リンパ節切除編】
【手術後の抗ガン剤治療・放射線治療編】
【乳がんの転移再発・余命宣告編】
【肝臓や脳への転移・症状編】
【緩和ケア・ホスピスとは】
【容態が悪化し緊急入院】
【ホスピス入院申し込み】

※上の写真は入院した病院ではありません

 

突然「来週までもつかどうか、、、」

面接の翌日、一方のホスピスからソーシャルワーカーを通じて、
「入院待ちの優先順位1位になった。
暫定的に一般病棟の個室に入院し緩和ケアを受けるといった方法を含め、極力早い入院を手配するが、それでも1週間後になる見込み」との連絡がありました。

その日の夕方、外出先の私の携帯に、主治医から電話が。

・意識混濁の原因を調べようと血液検査したところ、肝臓がほとんど機能しておらず、ガンで骨が破壊され血中にカルシウムが流れ出てる。

・意識混濁はその「高カルシウム血症」が主原因と思われる。

・本人となんとか意思疎通でき、「容態の悪化が急だったので、家族に言い残したこともあるだろうから、意識を少しはっきりするためにカルシウムを減らす薬を投与しましょうか」と提案したところ、同意いただいた。

・私が「1週間後にはホスピスに転院できる見込みですが、その投薬はホスピスでもできるのでしょうか?」と尋ねたところ、ドクターは、こう答えました。
「そのことは聞いています。ただ、来週までもつかどうか、、、」

私は激しく動揺しました。

昼間はいつもより会話ができただけに、余命が1週間もないというのは信じたくありませんでした。

 

ホスピスに間に合わないかもしれない

ホスピスへの転院が間に合わないかもしれないとなって、私は焦りました。

4人部屋で死なせたくありません。

電話を切った後、ソーシャルワーカーに個室への移動を相談しましたが、やはり空いていないとのこと。

翌朝、ホスピスで面接を担当した看護師にも電話して事情を伝え、すぐにでも転院したいと切望しましたが、ソーシャルワーカーを通して、やはり昨日の回答より前倒しは難しいとの返事がありました。

ソーシャルワーカーは、「転院までの間、個室に移れるよう調整している」とのことでした。

 

治療して意識がハッキリすると辛いかもしれない

妻をベッドのまま診察室に移動させ、息子と3人で、ドクターから詳しい話を聞きました。

妻は「余命わずか」を知らされていません。

前日には治療に同意した妻でしたが、この日は「このままでいいです。早く死にたい」と言いだしました。

・カルシウムを抑える注射の効果は少しずつ出るが、ハッキリするのは1週間後。

・しかし、意識がハッキリしても目は開かず、何もできず、でも周りのガチャガチャした音は聞こえるので辛い面がある

意識がハッキリしない方が、辛さも感じにくいので楽かもしれない

 

高カルシウム血症は治療が最善ではない

ドクターから家族の意見を尋ねられ、息子は「母の希望通りに」と答えました。

しかし私は、妻の言葉に動揺しながらも、ドクターが言ったように「家族に言い残したこともあるだろう」と思い、また、ホスピスの落ち着いた環境だと心境も変わるかもしれないので、治療を希望し、治療続行が決まりました。

しかし後日、この判断は、妻の苦痛を増しただけだったかもしれないと後悔しました。

医療機関のサイトでも、「末期ガンの高カルシウム血症の場合、患者のことを考えると、必ずしも治療(カルシウムを抑える)が最善の選択とは言えない」と記述しているところがあります。

ガンが骨に転移している場合、高カルシウム血症になる恐れがあります。

以前にも書きましたが、そのような場合に備え、治療をするのか(意識をハッキリさせるのか)、それとも意識混濁のままとするのか、を事前に話し合っておくことを強くお勧めします

私の家族は全員「意識がハッキリしないままがいい」と答えました。

 

スタッフの尽力で個室に移動

妻を先に病室へ戻した後、主治医からは、次のような説明がありました。

・高カルシウム血症は心筋梗塞を起こす恐れもあり、また肝臓が機能していないので栄養を取れず、体力が尽きる恐れもある。

・来週までもたないと断言はできないが、いつ危篤状態になってもおかしくはない。

・その場合も、本人の希望通り、気管挿管や除細動器(AED)などの、苦痛を与える延命処置は行わない。

そして翌日、病院スタッフの方々の尽力で、ナースステーション横にある、大きなオペ後の経過観察用の個室に移ることができました。

これで夜間も付き添いができるようになりましたので、昼間は私、泊まりは息子が担当しました。

次記事:妻を乳がんで亡くして【苦しむ患者をワガママと言った看護師】

スポンサードリンク

スポンサードリンク

関連記事

藤原紀香とのデートをフライデーされた片岡愛之助の車種は?

藤原紀香と片岡愛之助のフライデー記事。 ふたりの熱愛には全く興味はありませんが、愛之助

記事を読む

バリ島ダイバー生還の奇跡! ダイビングの基礎と用語の間違いを解説

2014年2月にバリ島で起きた日本人ダイバー7人の漂流遭難事故。 3日後、奇跡的に5人が生

記事を読む

妻を乳がんで亡くして【乳がんの転移再発・余命宣告編】

この記事は、以下の記事の続きです 妻を乳がんで亡くして【乳がんの発症〜乳房・リンパ節切除編

記事を読む

妻を乳がんで亡くして【苦しむ患者をワガママと言った看護師】

  余命わずかで、痛みに苦しむ妻を「ワガママ」と言った看護師が。 妻はガンの痛み以

記事を読む

くまモン無断使用 ロシアに続いて少年ジャンプも 集英社襲撃されるw

  ロシアの道路標識と少年ジャンプで、くまモンの無断使用が相次いで発覚? くまモンがジャ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサードリンク


  • ※PCでご覧の場合、動画下の『動画の拡大はこちら』をクリックするとポップアップが開きます。ポップアップ画面以外をクリックすると元に戻ります

  • ★熊本地震直後の道路が寸断されていた時期。
    2人の中国人青年が、福岡から南阿蘇の避難所まで片道約130kmの距離を、往復12時間以上掛けて、支援物資を運びました。
    最後に青年はこう語りました「私の名前を覚えて欲しくない。今日の支援品を寄付した在日中国人70人を代表した『中国人』という名前で覚えて貰えばいい」
    かっこよすぎます。
         
    動画の拡大はこちら

  • ★再生回数170万回!
    ホンダ熊本工場に隣接するHSR九州で Enjoy HONDA 熊本 2015で行なわれた『Honda Racing 2&4 パフォーマンス』。
    スーパーGTの NSX CONCEPT-GT と、2013年型 Moto GP RC213V のバトルです
         
    動画の拡大はこちら

  • ★Enjoy HONDA 熊本 2015で行なわれた『Honda Racing 2&4 パフォーマンス』。
    スーパーGT 3.4L時代のマシン HSV-010 GTと、昨シーズンのMoto GPチャンピオンマシン RC213V のバトルです
         
    動画の拡大はこちら

  • ★同じくEnjoy HONDA 熊本 2015で行なわれた『交通機動隊の白バイデモンストレーション』。
    超絶テクニックを軽々とこなします。
         
    動画の拡大はこちら

  • ★日産の #熱駐症 ゼロプロジェクトの動画。
    駐車中の閉め切った車内は急激に温度が上昇し、炭酸飲料のペットボトルや缶のフタを飛ばし、コーヒーは溢れ出し、食べ物は溶け出し、感熱紙の文字は消え、そしてチャイルドシードの、、、
         
    動画の拡大はこちら

  • ★K9(警察犬)の判断力の凄さが分かる動画です。
    まず、トレーナー(黒マスクの男性)から指示されると、初対面の黒人男性を即座に警護対象者と認識。
    暴漢役を含め、複数の人が次々と頭を撫ぜたり、警護対象者と握手をしたりしますが、K9は伏せの姿勢のまま。
    しかし、暴漢役がナイフを取り出した瞬間に腕に咬みつきます。
    暴漢役の防護服を認識している(怪しんでいる)点はあるでしょうが、武器や攻撃行動を察知する判断力とそのスピードに驚嘆します。
         
    動画の拡大はこちら

  • ★アメ車のシボレーのCM。
    ですが、クルマはほとんど出てきません。
    年老いたゴールデン・レトリバーと飼い主の若い女性との思い出のシーンが流れます。
    私は、ボーイフレンドに唸り声を上げるところがお気に入りですw
    ただ前半は、犬がずっと老け顔で(顔の毛が白い)、女性も年齢が変わらないように見えるので、時間の経過が分かりにくいのが欠点です。
         
    動画の拡大はこちら

  • ★世界中で話題になったパンパースのCM。
    赤ちゃんの1歳は、ママになってからの1周年。
    そのママに贈る、パパからのサプライズです。
         
    動画の拡大はこちら

  • ★ハロウィンには、孫達も友達の家を回ってお菓子をもらってました。
    アメリカのTV番組での「子供が貰ってきたハロウィンキャンディーを、親が食べてしまったと言った時の子供の反応をYouTubeに投稿してください」の2015年版です。
    子供にとっては、たちの悪いイタズラですが、爆笑してしまいます。
         
    動画の拡大はこちら

  • ★同じくハロウィンキャンディーの2013年版。
    個人的には、この年のが一番面白いと思います。
    涙が出るほど笑えます。
         
    動画の拡大はこちら

  • ★泣けるCM
    岩手県の音楽教室のCM。娘の結婚式で父親がつたないピアノを弾き始めます。その理由は?...泣けます
         
    動画の拡大はこちら

  • ★【閲覧注意】運転中にメールしていたために、多くの人の運命が変わってしまう「安全運転啓発CM」。事故の瞬間や事故対応の様子がとてもリアルに描かれています。
         
    動画の拡大はこちら

  • ★ブラジルの「どっきりカメラ」の番組が、たまにはいいことをしようと、障害者用駐車スペースに停めた健常者のクルマに、ポストイットを貼りまくってお仕置きをしました。
    使ったポストイットは1万枚。車いすマークもきれいに描かれています。
    戻ってきたドライバーは、皆に見られ、冷やかされながら、必死で剥がそうとしますが、ほとんど剥がれません。
    白バイ警官が証拠の写メを撮っている中、逆上しながら走り去って行きました。
    第1弾はこちら→車いすマークペイント編
         
    動画の拡大はこちら

  • ★非難が殺到したアメリカのCM。
    トラックの荷台から転げ落ちたゴールデンレトリバーの子犬「バディ」が、苦難の末、ようやく家に帰り着きます。
    大喜びする飼い主の口から信じられない言葉が。
    「Oh!バディ!会えて嬉しいわ!」
    「だってGoDaddyで作ったサイトで、あなたはもう売れてたのよ」
    バディは業者の車に積まれ、「ドメインとウェブサイトをGoDaddyでゲットしよう」というメッセージで終わります。
         
    動画の拡大はこちら

  • ★2013年8月の広島土砂災害には多くの災害救助犬が出動しましたが、その中の1頭の夢之丞(ゆめのすけ)は、動物管理センターで殺処分寸前に、NGO ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)に引き取られました。その引き取られたところから広島に出動するまでの感動の動画です。
    関連記事:【画像特集】広島土砂災害で頑張る災害救助犬たち
         
    動画の拡大はこちら

  • ★オードリー・ヘップバーン出演のチョコレートのCM。しかしこの動画はフルCG! クオリティの高さに驚きます。
         
    動画の拡大はこちら

 
PAGE TOP ↑