妻を乳がんで亡くして【突然、余命1週間に】
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生活・文化
ホスピスには約1週間後に転院できることになりました。
しかし、主治医からは「来週までもつかどうか」という信じたくない言葉が。
この記事は、以下の記事の続きです
① 妻を乳がんで亡くして【乳がんの発症〜乳房・リンパ節切除編】
②【手術後の抗ガン剤治療・放射線治療編】
③【乳がんの転移再発・余命宣告編】
④【肝臓や脳への転移・症状編】
⑤【緩和ケア・ホスピスとは】
⑥【容態が悪化し緊急入院】
⑦【ホスピス入院申し込み】
※上の写真は入院した病院ではありません
突然「来週までもつかどうか、、、」
面接の翌日、一方のホスピスからソーシャルワーカーを通じて、
「入院待ちの優先順位1位になった。
暫定的に一般病棟の個室に入院し緩和ケアを受けるといった方法を含め、極力早い入院を手配するが、それでも1週間後になる見込み」との連絡がありました。
その日の夕方、外出先の私の携帯に、主治医から電話が。
・意識混濁の原因を調べようと血液検査したところ、肝臓がほとんど機能しておらず、ガンで骨が破壊され血中にカルシウムが流れ出てる。
・意識混濁はその「高カルシウム血症」が主原因と思われる。
・本人となんとか意思疎通でき、「容態の悪化が急だったので、家族に言い残したこともあるだろうから、意識を少しはっきりするためにカルシウムを減らす薬を投与しましょうか」と提案したところ、同意いただいた。
・私が「1週間後にはホスピスに転院できる見込みですが、その投薬はホスピスでもできるのでしょうか?」と尋ねたところ、ドクターは、こう答えました。
「そのことは聞いています。ただ、来週までもつかどうか、、、」
私は激しく動揺しました。
昼間はいつもより会話ができただけに、余命が1週間もないというのは信じたくありませんでした。
ホスピスに間に合わないかもしれない
ホスピスへの転院が間に合わないかもしれないとなって、私は焦りました。
4人部屋で死なせたくありません。
電話を切った後、ソーシャルワーカーに個室への移動を相談しましたが、やはり空いていないとのこと。
翌朝、ホスピスで面接を担当した看護師にも電話して事情を伝え、すぐにでも転院したいと切望しましたが、ソーシャルワーカーを通して、やはり昨日の回答より前倒しは難しいとの返事がありました。
ソーシャルワーカーは、「転院までの間、個室に移れるよう調整している」とのことでした。
治療して意識がハッキリすると辛いかもしれない
妻をベッドのまま診察室に移動させ、息子と3人で、ドクターから詳しい話を聞きました。
妻は「余命わずか」を知らされていません。
前日には治療に同意した妻でしたが、この日は「このままでいいです。早く死にたい」と言いだしました。
・カルシウムを抑える注射の効果は少しずつ出るが、ハッキリするのは1週間後。
・しかし、意識がハッキリしても目は開かず、何もできず、でも周りのガチャガチャした音は聞こえるので辛い面がある。
・意識がハッキリしない方が、辛さも感じにくいので楽かもしれない。
高カルシウム血症は治療が最善ではない
ドクターから家族の意見を尋ねられ、息子は「母の希望通りに」と答えました。
しかし私は、妻の言葉に動揺しながらも、ドクターが言ったように「家族に言い残したこともあるだろう」と思い、また、ホスピスの落ち着いた環境だと心境も変わるかもしれないので、治療を希望し、治療続行が決まりました。
しかし後日、この判断は、妻の苦痛を増しただけだったかもしれないと後悔しました。
医療機関のサイトでも、「末期ガンの高カルシウム血症の場合、患者のことを考えると、必ずしも治療(カルシウムを抑える)が最善の選択とは言えない」と記述しているところがあります。
ガンが骨に転移している場合、高カルシウム血症になる恐れがあります。
以前にも書きましたが、そのような場合に備え、治療をするのか(意識をハッキリさせるのか)、それとも意識混濁のままとするのか、を事前に話し合っておくことを強くお勧めします。
私の家族は全員「意識がハッキリしないままがいい」と答えました。
スタッフの尽力で個室に移動
妻を先に病室へ戻した後、主治医からは、次のような説明がありました。
・高カルシウム血症は心筋梗塞を起こす恐れもあり、また肝臓が機能していないので栄養を取れず、体力が尽きる恐れもある。
・来週までもたないと断言はできないが、いつ危篤状態になってもおかしくはない。
・その場合も、本人の希望通り、気管挿管や除細動器(AED)などの、苦痛を与える延命処置は行わない。
そして翌日、病院スタッフの方々の尽力で、ナースステーション横にある、大きなオペ後の経過観察用の個室に移ることができました。
これで夜間も付き添いができるようになりましたので、昼間は私、泊まりは息子が担当しました。
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