お笑い韓国軍 銃乱射事件でもお粗末・失態の数々
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海外
先月21日に北朝鮮との国境警備部隊で起きた銃乱射事件で、韓国軍捜査当局は、軍が数々の失態を起こしていたことを明らかにしました。
8日は「北朝鮮軍のピンポンダッシュ」を許しており、韓国軍の対応能力が不安視されると共に、4月のフェリー沈没事故で当局が見せた醜態とも併せ、政府への批判が高まっています。
<写真は現場検証中のイム兵長>
関連記事:銃乱射事件発生・徴兵制の韓国で若者に聞いた軍隊生活(1)
指揮官が血だらけの部下を置いて逃走
事件が起きた哨戒所
6月21日、東部戦線にある陸軍の哨戒部隊で、警戒勤務を終えたイム兵長が武器を返却する際に、同僚の部隊員に向け発砲。
手りゅう弾1発と小銃を乱射し、5人を殺害、7人を負傷(内2人は重傷)させて逃走し、2日後に身柄を確保されました。
韓国軍の捜査当局は7月9日、指揮をとるべきだった小哨長カン中尉が、部下を置き去りにして現場を離脱したとして、拘束令状を申請しました。
カン中尉は、イム兵長が銃を乱射している最中に現場から逃走。
「約2km離れた他の部隊に援軍を呼びに行くつもりだった」と供述していますが、武器庫の鍵も開けずに現場を離れたため、残された隊員は、武器庫の鍵を銃で壊して武器を取り出し、兵長に応戦したそうです。
この行動について、韓国中央日報は社説で「部下が銃に撃たれても、将校が現場を離れる軍隊」と嘆いています
カン中尉の事件当時の行動は、韓国軍の倫理観の欠如がどれほど深刻なのかを物語っている。
部下の部隊員がイム兵長の銃弾に血だらけで倒れるさなかに指揮官が持ち場を離れるような軍隊が、実際の戦闘状況であればどうなっていたかを考えただけでも目まいがする。兵士たちと昼夜を共にもまれる初級将校の精神状態がこうなのに、戦闘状況になれば誰が先頭に立つのだろうか。
セウォル号沈没事故当時、乗客を見捨てて脱出した船長と同じ行動が、軍で、それも最前線で起きたというのだから、開いた口もふさがらない。
韓国軍の中枢である将校の間で、事故さえ起きなければ良いという事なかれ的な保身主義と官僚主義が蔓延しているのではないかという憂慮の恐れがある。
なお韓国軍の軍刑法では「危険であったり重要な任務を回避したりする目的で配置場所または職務を離脱した」場合、戦時下の場合は最大死刑、平時は1年以上10年以下の懲役と規定されています。
3回も犯人に遭遇しながら取り逃がす
軍捜査当局は、捜索隊が、逃走中のイム兵長に少なくとも3回は遭遇しながら取り逃がしたことを認めました。
イム長はその都度「上官の手伝いに行く」「使いを頼まれて行くところだ」「訓練兵だ」「敵味方識別章を取りに行くところだ」「合言葉を忘れた」など言うと、特別な確認もなく通過できたそうです。
3回目の遭遇の際は、逃走する兵長に3発発砲したものの、取り逃がしました。
小隊長を誤射
捜索隊の小隊長が腕に貫通銃創を負ったことに関し、韓国軍はイム兵長の銃撃を受けたと発表していましたが、イム兵長は「銃が故障していた。逃走過程では銃を撃たなかった」と主張。
軍捜査当局は、監視カメラなどの解析の結果、別の兵士の誤射と結論づけました。
負傷兵の救急搬送が大幅に遅れる
乱射事件直後、軍と中央119救助本部間の連絡に手間取り、銃撃を受けて重篤な状態の負傷兵を救急搬送するヘリコプターの到着が、3時間27分後だったことが判明しました。
当時、飛行の承認を出すべき軍の通信線がすべて通話中だったというのが理由です。
遺族は、この救急搬送の遅れによる出血多量で死亡したのではないかと疑念を持っています。
また軍は、逮捕したイム兵長を護送する際、代役「偽イム兵長」にすり替えたという意味不明の行動を取っており、これも批判の対象となっています。
イム兵長に同情的な世論?
イム兵長は取り調べに対し
「幹部に後頭部を殴られた」
「同僚が私を存在しない人間のように扱った」
などと供述し、隊内生活での強い不満を示しました。
イム兵長は169cm55kgと痩せ形で、脱毛症があり、
「『じいさん』などと呼ばれていた」
「勤務日誌にはこのような特徴を描写した絵があり、自分のことだと思った」と供述しました。
韓国は徴兵制のため成人男性のほとんどが兵役を済ませており、軍隊生活のシゴキやイジメの経験から、ネットを中心にイム兵長に同情的な意見があります。
そのことも、韓国社会にショックを与えているようです。
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