TVが暴露！ソウルの超人気店 明洞餃子で腐った鶏肉を使用

韓国ソウルの超人気店の明洞餃子で、消費期限を4ヶ月近くも過ぎた鶏肉を日常的に使っていたことが分かり、韓国で話題になっています。

日本人観光客も多い店ですので、今後の対応が気になります。

ガイドブックに100％載っている明洞餃子

明洞(ミョンドン)餃子は、その名の通り、ソウルで一番の繁華街の明洞にある、餃子とカルグッスの専門店です。

ソウルを訪れた人の多くが行ったことがある、または聞いたことが思います。

ご存知ない方はググッてみてください。記事やブログが何100件もヒットします。

ガイドブックには多分100％載っていますし、地元の人にも人気のため、常に混んでおり、食事時は店の前に列が出来ます。

韓国人は気が短いので、店に並ぶのは比較的珍しい光景です。

私も気も短いので、前を通って、すぐ座れそうだった時に何回か食べたことがあります。あ、なんだかお腹が痛くなってきた

餃子：マンドゥ　蒸し餃子
カルグッス：うどんのようなもの。ただし日本のうどんの店もあり、そちらは｢うどん｣で通じます

 
写真：1号店前の行列。店の中にも行列があります。日本人観光客が減ったので最近はどうでしょうか／明洞餃子のカルグッスと餃子。店によって様々ですが、明洞餃子カルグッスは、鶏ベースのスープで、鶏ミンチとワンタンをトッピング

鶏肉がおかしいとタレコミが

7月5日、ソウルのチャンネルAというケーブルTVの料理関係の番組の126回目で、明洞餃子のレポートを放送しました。

通常は飲食店を紹介していますが、時々、飲食店の不正を暴くことがある番組です。

ソウルはケーブルTVの普及率が高いので、視聴者数は多いと思います。

その番組に、明洞餃子の鶏肉の食感と変質したような脂の臭いは、消費期限が切れた古いものではないか？というタレコミがあり、取材することになりました。

店内の盛況ぶりを流した後、スタッフは閉店後に店の前に出してあるゴミをあさり、鶏肉のパッケージから加工業者を特定します。

そして、その加工業者を取材したところ、げんなりするような事実が判明しました。

写真：番組のHP／明洞餃子の回の動画（画面下の3つとも）　
 

CHANNEL Aの明洞餃子の回のHP

放送された番組は、↑上の番組HPで見ることができますが、Youtubeに公式チャンネルもあり、この記事の最後に貼っています。
もちろん韓国語ですが、この記事を読んだ後は、映像だけでもおおよそ分かります。

ドロドロの鶏肉

解凍のために水をはったコンテナに入った鶏肉は、ブヨブヨを通り越してドロドロの状態で変色していました。

ハエも浮いています。

コンテナの縁には、脂と鶏肉のカスがヘドロ状になってこびりついています。

番組が、そのコンテナの水を持ち帰って検査したところ、リステリア・モノサイトジェネスという死に至るような食中毒菌が発見されました。

実際に、2002年にアメリカでは、リステリア・モノサイトジェネスに汚染された七面鳥加工品で11人の死傷者が出ています。

作業員は「一旦解凍して加工したら、消費期限が10日伸びる」と証言。

また作業員が、床のドロドロの汚れを掃除したほうきで作業台も掃除しているのを目撃しています。

さらに、作業場とトイレもしっかりと仕切られてはいませんでした。

写真：店のゴミ箱の袋から納入業者が判明／ブヨブヨ、ドロドロの鶏肉　
 
写真：いろんなモノが浮いた水／コンテナにへばりついたヘドロ状のカス　
 
写真：汚れ具合の異なる4つのコンテナから水を採取／細菌培養検査　
 

すぐに警察が動く

番組では取材ビデオを警察に持ち込んで捜査員に見せます。

すると驚いたことに、警察がすぐに動きます。

このことからも、番組の影響度の大きさが分かります。

作業場を立入検査すると、3月13日消費期限の鶏肉が続々と発見されます。

捜査日は6月23日ですから100日以上も前に期限切れの肉です。

また冷凍倉庫にも、6月3日期限の鶏肉が山積みになっていました。

おそらく、古い肉や廃棄する肉を安く手に入れ、加工してから出荷しているのでしょう。

写真：番組が持ち込んだ映像を見る警察／捜査に向かっているところ
 
写真：従業員から聴取する警察／消費期限は約100日前の3月13日
 
写真：冷凍庫を調べる捜査員／消費期限は6月3日
 

韓国でも話題に

今、韓国でこの明洞餃子（명동교자）をググると、今回の問題の記事やコメントがズラリと並びます。

擁護する意見もありますが、大半は、もう行かない（食べない）というもので、実際にお客さんも減っているようです。

しかし、この加工業者の規模から見て、明洞餃子にだけ出荷していたのはないでしょう。

韓国人は鶏肉をよく食べます。

参鶏湯（サムゲタン）やタッカンマリなど、1人で鶏1羽を食べます。

さらに7月は、日本の土用の丑の日にあたる伏日(ポンナル)に、参鶏湯を食べて滋養をつけるという習慣があるので、鶏肉の需要が多い月です。

それらの鶏肉の加工業者も、番組のような状況だとしたら、、、

しばらくは、鶏肉の消費が減るかもしれません。

私も参鶏湯は大好きで、行きつけの店で何回となく食べました。やっぱり、お腹が痛くなってきた

韓国の衛生状態

韓国は衛生管理に無頓着なわけではありません。

去年は食品店や飲食店の内、大腸菌等が検出された店を営業停止して店名も公表し、注意喚起と、店側に改善を促しました。

スーパーの食品売場や飲食店では、手袋の着用率は高く、飛沫防止のプラスチックマスクもよく見かけます。

その点は、日本より普及していると思います。

韓国に行くたびに、殺菌や消臭用品のTVCMが増えたように感じ、「経済が発展すると清潔を気にするようになるのね」と思ってました。

「でもあまりに無菌になると、日本みたいにアレルギーが増えるぞぉ」とも思ってました。

ただ、ちょっとディープな場所の店に行くと、「おやおや」という衛生状態を目にします。

また、ビビンパッの本場の全州の有名店で、「トイレであきらかにウ◯コをした女性従業員が、手も洗わず調理場に戻り、素手で具を盛りつけ始めた」という話しも聞いたことがあります^^;

ちなみに、韓国限らず、海外にウォシュレットはほとんどありません。

世の中には見ない方がいいことも多いですしね。　洗濯機の乾燥ダクトのように

日本の食品業界も、ミートホープや雪印乳業やささやき女将や去年の食品偽装など、えらそうなことは言えません。

国内外を問わず、飲食店のある程度の不衛生は想定内ですが、それでも4ヶ月近くも前の、致死食中毒菌漬けの鶏肉は、イヤだな。

 
CHANNEL Aの＃126　明洞餃子の鶏肉を追跡　1/3

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