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6日の冨田選手「やっていない会見」は突っ込みどころ満載か

公開日: 海外

この記事の所要時間: 548

冨田尚弥選手

9月の韓国・仁川アジア大会でカメラを盗み略式起訴された、水泳の冨田選手。

1ヶ月以上経った29日に供述を翻し、「自分はやっていない会見」を6日に行なうと発表しました。

冨田選手の事件当時の言動を調べる程、どうか、恥の上塗りだけは勘弁して欲しいという気持ちになります。

 

素直に罪を認めて略式起訴で終了した事件のはずが

9月に韓国・仁川で行なわれたアジア大会の水泳競技会場で、韓国記者のカメラを盗み、仁川南部警察に逮捕された競泳の冨田尚弥選手(25)。

冨田尚弥選手は素直に罪を認め、略式起訴をされて罰金100万ウオン(10万円弱)を支払い
帰国。

出国時の金浦空港と帰国時の羽田空港で、報道陣を前に深々と頭を下げて謝罪していました。

契約先のデサントを解雇され、日本水泳連盟は、2週間の不服申し立てができる期間を置いた後、10月30日、2016年3月31日までの選手登録停止処分を発表しました。

盗んだとされるカメラは、プロ用の超高級機のキャノンEOS-1DXのボディで、楽天で約60万円もします。
ちなみに重量は約1.3kgです。
これ↓

キャノン ウェブサイトのEOS-1DXページ

 

今になって「自分はやっていない」

その冨田選手が、1ヶ月以上経った10月29日、一転して「自分はやっていない」と言い出しました。

詳しくは、11月6日(木)に会見を開きますが、本人の弁明書や、代理人の國田武二郎弁護士によると、冨田選手の主張は次の通りです。

9月25日、50m平泳ぎ予選の前日だったので、軽めの練習を終え、プールサイドの台座に座って他の日本人選手の練習が終わるのを待っていた。

正午頃、いきなり見知らぬ男に左手首を掴まれた。

男はニヤつきながら、冨田選手のバッグのファスナーを開き、すばやく黒い塊を入れた。

男の特徴は、短い髪,迷彩服のズボン,日焼けしたアジア系の肌,黒い瞳で、日本語や英語以外の言語を話した。

バッグを奪われるのではないか、何か危害を加えられるのではないかという不安に襲われ、その場から一刻も早く立ち去ろうと思った。

もしかしたら大きなゴミを入れたのかと思ったが、気が動転して、バッグの中身は確認しなかった。

**********

冨田選手の紫色のバッグには、水着1着,スイム帽子7枚,ゴーグル3個,タオル1枚が入っていたそうです。

前述のようにカメラは約1.3kgですから、おそらく倍の重さになりズッシリと感じたでしょう。

いくら動転しても、そんな重さの「何か」を入れられたバッグの中を確認せずに持ち歩くでしょうか?

仲間かセキュリティを呼ぶでしょう?

 

壊れたカメラなので、捨ててくれということかと思った

選手村の自室に戻ってからバッグを開けたらカメラだった。

しかし、レンズが無いからこれは壊れた物で、私に捨ててくれという事で入れたのかなと思った。

部屋に備え付けのゴミ箱が無いので、帰国の際に捨てればいいと思い、スーツケースの中に入れた。

翌26日、予選で敗退した後、仲間の応援をしていたら、JOCのスタッフに呼ばれ、ワンボックスに乗せられたら、韓国警察のクルマだった。

警察から「カメラを持っているか」と聞かれ、選手村の自室に壊れたカメラがあるので「はい」と答えた。

そのまま選手村に連れて行かれ、トランクの中のカメラを見せた。

わざわざ壊れたカメラを取りに行く理由がわからず、事態を全く把握できなかった。

**********

ほんとに壊れたカメラと思っているのなら、警察から「カメラを持っているか」と聞かれても、すぐに「はい」とは答えないでしょう。

ゴミだと思っているのですから。

 

日本に帰れなくなると思って罪を認めた

警察署に連れて行かれ、どうやら窃盗を逮捕されたらしいと気付いた。

警察は、「素直に応じれば刑が軽くなって大事にはならない。応じなければ日本へ帰れず、韓国に残らなければならない。」と言った。

パニックになり、否認して事を大きくすれば、連盟や関係者に迷惑をかけてしまうのではないか、韓国の警察に拘束されて日本に帰れななくなるのではないかという不安が頭をよぎり、警察の言うままに「はい、はい、はい、はい」と答えてしまった。

動揺していたので、取り調べの内容はほとんど覚えていない。

韓国警察が発表した「見た瞬間欲しくなった」という動機を供述した記憶も無い。

唯一覚えているのは「売る気はあったのか?」という質問に対し「ありませんでした」と答えたこと。

立ち会った韓国人の通訳は英語の担当のようで、日本語は上手くなく、スマホで翻訳していた。

監視カメラの動画を見せられたが、画質が悪く、冨田選手は半身しか映っておらず、カメラに手を伸ばしたところは全く映っていなかった。

供述書に母音を押したが、韓国語だったので何が書いてあるか分からなかった。

深夜の1時30分頃、持ち主のカメラマンが現れた。

何も悪いことをしていないので謝罪する必要は無いと思ったが、謝罪しないとこの場が収まらない雰囲気だったので頭を下げた。

 

その日のうちにJOCと水泳連盟に言い分を報告した

午前3時頃に選手村に帰ったら、日本選手団を追放になっていて驚いた。

恩師に電話し、JOCと日本水泳連盟にも言い分を報告した。

罰金は連盟が支払い、金額も帰国してから知った。

空港では、冤罪だと言える雰囲気ではなかった。

 

そこまで言うなら裁判をすればよい

こうした主張に対し、冨田選手を取り調べた韓国・仁川南部警察はこう語っています。

冨田選手は有能な選手なので、韓国警察もこの事件を非常に残念に思っている。

捜査が終わって、冨田選手に日本語で「がんばってください」と挨拶もした。

それなのに、日本に帰ってから「自分はやっていない」なんて信じられない。

監視カメラには、韓国の記者が席を外した時に、ウロウロした後に席に座り、レンズを外しカメラをバッグに入れ、シャツのお腹に隠して会場を出る様子が映っている。
その時刻は午前10時48分だ。

(冨田選手の証言は正午頃ですので、この点も異なりますが、当時の中央日報の報道では11時48分頃となっていますので、今回のコメントが単に間違っただけでしょう)

その映像を日本選手団の団長に見せたところ「冨田です」と証言した。

6日の会見の内容によっては公開も考える。

また、検察は、
「そこまで言うなら裁判をすればよい」
と突き放しています。

略式起訴処分の正式書類は韓国からまだ到着していないので、到着後に手続きすれば、正式裁判に進む事も可能です。

 

日本大使館員も首を傾げる

また、当時対応した日本大使館の職員数人も驚いています。

警察やJOCらの関係者と一緒に、冨田選手が反省してる様子を見ているので、供述を翻した事に首を傾げているようです。

 

淡々と対応していた韓国捜査当局とマスコミ

事件を聞いたときは、韓国は、ここぞとばかりに日本叩きの報道をするかと思いましたが、意外にも事実関係を淡々と伝えただけでした。

仁川南部警察も、
「日常的に多発している窃盗事件のひとつに過ぎない。本人が素直に認め謝罪しているので、騒ぐようなことではない。」と穏やかな対応でした。

国際大会での事件なので、捜査当局は丁寧かつ慎重に扱い、それでも犯人の特定や処分の決定が速かったので、よほど証拠が堅かったのでしょう。

 

スポーツ選手だから、盗みに快感を覚えるとか考えにくい?

代理人の國田武二郎弁護士は、

冨田選手は、カメラに関心は無く、1眼レフがレンズ取り外し可能とも知らなかった。
お金にも困っていない。

盗みのスリルが目的では?の問いに、

盗みの前科前歴も無く、
スポーツ選手だから、盗む事に快感を覚えるとか考えにくい、と語りました。

「スポーツ選手だから」は関係ないと思いますよ。

「健全な精神は健全な肉体に宿る」という体育教師が好む考えなのでしょうか。

実際は、「宿る」ではなく「宿りやすい」ですが。

 

恥の上塗りだけは勘弁して欲しい

仮に日本人選手を陥れる謀略だったとしても、冨田選手の言動は「一貫して」不可解です。

普通は、冨田選手のような対応はとりません。

バッグの中を確認するか、通報し、容疑は否認し、謝罪はせず、帰国してから1ヶ月も経ってから供述を翻したりはしません。

6日は、突っ込みどころの多い会見になりそうです。

韓国では、今のところ、冨田選手の「否認」を朝鮮日報だけが伝えているようです。

6日の会見後は、おそらく大きく報道される事になるでしょう。

どうか、恥の上塗りだけは勘弁して欲しいという気持ちでいっぱいです。

また、状況によっては外交問題に発展する恐れもあります。

今回の件は、冨田選手の分が悪いと思います。

日本側は冨田選手の主張だけを取り上げず、事実関係の裏付けを取りながら、冷静な報道をしていただきたいものです。

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Comment

  1. やはり より:

    やはり、この弁護士、最低!私も以前この弁護士と裁判しました!相手側ですが。ありえないことで裁判になり、もちろん、こちらが、勝訴しました、おかげで、無駄な時間とられ最悪!

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