ナッツリターン 社員が国交省を下見し トイレ掃除を要請
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海外
韓国・大韓航空副社長のナッツリターンは、本人と父親の謝罪で終息に向かうと思いましたが、騒ぎはさらに拡大しそうです。
16日、国土交通省が、航空保安法違反の容疑で検察に告発。
大韓航空の運行停止の可能性も取りざたされています。
そんな中、副社長が聴取に出頭する前に、大韓航空の社員が庁舎を下見し、女子トイレの清掃のやり直しを要請していたことが分かりました。
ナッツごときで激怒し怒鳴りまくった女性副社長
ナッツリターンの発端は、12月5日、ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港から韓国の仁川(インチョン)空港に向かう大韓航空機のファーストクラスで、同社会長の娘の、機内サービスやホテル部門担当の副社長・趙顕娥氏(チョ・ヒョナ・40才)が、ナッツを袋のまま提供されたことをマニュアル違反だと激怒。
CAが土下座をして謝罪したものの怒りはおさまらず、「飛行機から降りろ!」とCAの肩をど突きながら、ドアに向かって3m程押しやりました。
騒ぎを聞きつけて、機内サービスの責任者パク・チャンジン氏(男性)が駆け付けると、チョ・ヒョナ氏の怒りの矛先はパク・チャンジン氏に向き、
「この野郎!!今すぐ機長に連絡して飛行機を止めろ!お前が降りろ!」と怒鳴り続けました。
結局、滑走路に向かっていた機は搭乗口に引き返し、パク・チャンジン氏を降ろして出発。仁川空港には11分程遅れて到着しました。
(この程度の遅れは誤差範囲だとは思いますが)
ナッツリターンは、緊急時に搭乗口に引き返す航空用語の「ランプリターン」をもじったものです。
ウソの証言をするよう大韓航空が強要
飛行機から降ろされたパク・チャンジン氏は、15日、テレビ朝鮮のインタビューで、事件の様子と大韓航空の組織的隠蔽を暴露しました。
「チョ・ヒョナ氏は、暴言を浴びせながら、サービスマニュアルの入った箱の角で自分の手の甲を何度も突きケガをさせた」という証言に対し、チョ・ヒョナ氏は、「初めて聞く話し」と否定しています。
また、問題が表沙汰になると、社員5〜6人が毎日のように自宅を訪れ、
「チョ・ヒョナ氏は怒ったが、暴言を浴びせられた事実は無く、自分の意志で飛行機を降りた」とウソの証言をするよう強要。
「私が受けた侮辱や恥ずかしめは、経験したことの無い人には決して分からないだろう」と語っています。
現場を目撃した乗客も、大韓航空から電話で、
「マスコミの取材にはできれば応じないで欲しい。応じたとしてもきちんと謝罪したと言って欲しい」と要請されたと証言しています。
乗客は、機内の雰囲気が最悪にままのフライトで、不快きわまりなかったと語っています。
さらに、だれがリークしたかを調べるため、大韓航空は乗務員の携帯電話記録をチェックと伝えられています。
「娘の育て方を間違った」と謝罪
この騒ぎが明るみに出ると、チョ・ヒョナ氏は副社長を辞任しましたが、世論の激しさに押され、兼任していた系列3社(韓進観光、KALホテルネットワーク、ワンサンレジャー開発)の代表取締役も解任されました。
この事件を聞いた市民団体の参与連帯が、12月10日、航空保安法違反と威力業務妨害で告訴しました。
12日、事情聴取のために国土交通省に出頭したチョ・ヒョナ氏は、約200人の報道陣の前で謝罪。
同日、父親のチョ・ヤンホ会長(65)も報道陣の前で、「娘の育て方を間違った」と謝罪しました。
役員や社員が国交省内を事前調査してトイレの掃除を要請
しかし、チョ・ヒョナ氏の謝罪は、リハーサルを入念に行なった上で、韓進グループの社長専務クラスら約40人が周囲を固めました
質問内容はあらかじめチェックし、3つだけ。
規制線を張って報道陣は近づけず、わずか3分で終わりました。
この対応が、さらにメディアの怒りを買う結果となり、非難する記事は、さらに激しさを増しました。
なお、事情聴取前に、韓進グループの役員や社員が国交省内を事前調査し、女子トイレをもう一度掃除するよう要請し、清掃員が掃除をしたそうです。
さらに、事情聴取を担当した6人の内、2人が大韓航空出身でした。
航空法違反と威力業務妨害罪の罰則
16日、国土交通省が、航空保安法違反の容疑で検察に告発しましたが、今回のチョ・ヒョナ氏の行為は、どのような罪になるのでしょうか。
・航空法違反
大声を上げて騒ぐ
→約50万円以下の罰金
サービス責任者を機内から降ろす
→職務執行妨害罪で、10年以下の懲役
到着が11分遅れて、乗客250人に影響
→航路変更罪で、1年以上10年以下の懲役
・威力業務妨害罪
5年以下の懲役または150万円以下の罰金
実刑もあり得る、けっこう重い罰のようです。
この騒ぎを朴槿恵大統領が利用しているとのウワサ
検察は、家宅捜索し、チョ・ヒョナ氏を出国禁止措置としました。
大韓航空の運行停止や課徴金処分を検討しているとも伝えられています。
検察の動きが速いのに驚きますが、産経新聞ソウル支局長の件でも分かるように、検察は政府の意向を汲んだ動きをします。
そのため、部外者の政治介入や弟の関与が疑われ、関係者が自殺するスキャンダルの渦中にある朴槿恵(パク・クネ)大統領が、国民の目を自分からそらすのに利用しているとウワサされています。
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