MI トムクルーズがぶら下がった飛行機 ナゼ穴が開いてる?
公開日:
レビュー
ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイションでトム・クルーズが飛行機にぶら下がっているシーンが話題になっている。
しかし、ちょっと待てぃ。
飛行機に都合良く穴が開いてるかぁ?
トム・クルーズがぶら下がっている飛行機の穴はホンモノ?
7日公開のミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション。
「スパイ大作戦」世代としては、あのテーマ曲を聞くだけで、ワクワクする。
今回もアクションシーンは本物のスタントで、しかもトム・クルーズ本人が演じていることがアピールされている。
その中のひとつ、映画の冒頭にトム・クルーズが飛行機にぶら下がっている大迫力のシーンも、CGではなく実写だ。
↓左:ベンジーにハッキングしてドアを開けるよう叫ぶ!/右:しかし開いたのは最後部ドア
↓左:ドアにぶら下がる前のシーン。滑走路脇の土手から飛び乗って主翼を走る/右:その撮影風景
しかし、ちょっと待てぃ!
飛行機のドアに、都合良く穴が開いているはずがなかろうが。
空気抵抗(ドラッグ)を極少にしなければならない乗り物の表面に、わざわざ凹凸をつけるはずがない。
てっきり、あのシーンために作ったギミックだと思っていたら、違った。
あの穴も実際に開いているホンモノだった。
使用機はエアバス社の軍用輸送機A400M
あのシーンに使われているのは、エアバス社の軍用輸送機A400M。
上右の図は代表的な軍用輸送機の比較で、最大積載量は、C-130J(プロペラ機・ロッキード)と比べ約2倍、C-17(ジェット機・ボーイング)の約半分と、2機の中間サイズの機種だ。
価格は1億7000万ドル(約210億円)。
軍用輸送機は、物資や兵員のパラシュート降下(エアボーン・ジャンプ)を行なうこともある。
その場合は、大きく開く最後部のランプドアだけではなく、主翼より後部の左右のドア(Paratroop door/パラトループ・ドア)も使うことがある。
↓左:ランプドアからのパラシュート降下/右:パラトループ・ドアからの降下
↓『ゴジラ(2014)』ランプドアからの降下シーン
ゴジラ2014 ハリウッドは核爆弾をナメてるし 設定はガメラ
あの穴は風圧をやわらげるためのディフレクター(整流板)
パラトループ・ドアからの降下の際にぶつからないよう、水平尾翼は胴体ではなく、垂直尾翼の上部に配置されている。
しかし飛び出す際の風圧は強く、特にパラトループ・ドア付近はプロペラの後方気流で複雑に風が巻いているので、バランスを崩したり、機体に叩き付けられる恐れがある。
そこで、パラシュート降下の際は、ドア手前のディフレクター(整流板)を立てると風圧を緩和できる。
しかし、ドアをカバーする大きさのディフレクターを立てると抵抗(ドラッグ)が大きいため、丸穴を開口し、風量(風圧)を調整している。
ディフレクターを閉じた場合は、機体側に設置した丸い突起(Lobe)が、丸穴を塞ぎ、ドラッグが極少になる構造だ。
↓左:各部名称/右:ドアは一旦機内に引いた後、上にスライドして開く
やはり撮影のために機体に加工していた
したがって、トム・クルーズがぶら下がったのはドアではなく、このディフレクター(正式名称はディフレクター・ドアだが)の丸穴。
しかし、ディフレクターは閉じているので、丸穴は塞がれているはず。
トム・クルーズがぶら下がれるよう、丸い突起(Lobe)のいくつかを取り外しているようだ。
下の写真で、取り外したLobeのビス穴にテープを貼るという、雑なメクラを打っている(不要穴を塞ぐの意味)のが分かる。
A400Mのディフレクターは標準装備ではなく、オプションのようだ。
下の写真で、左側の機体には装備されていない。
ちなみに、下の写真は、A400Mのラジコンモデル。
デカさとクオリティとマニアの凄さにビックリw(プロペラの羽根の枚数が少ないのが惜しい)
トム・クルーズはリアルに命懸けだった
飛行機スタントの撮影風景。
強烈な風圧から目を保護するためコンタクトレンズを装着している。
この厚さだと、ボヤけてほとんど見えなかったのではないだろうか?
パラトループ・ドアの内側と、前方の空撮用ジャイロカメラの取り付けステイから伸びた2本のワイヤーが命綱で、このワイヤーは画像加工で消された。
↓左:滑走し始めたら「サムアップ」/右:飛んでる飛行機にホントにしがみついてる。スゴイ!
トム・クルーズは、なんと8回も飛んだらしい。
最も心配したのは、バードストライクだったようだ。
相手が生き物だけに、完全には防ぎきれない。
本人はイっちゃってたかもしれないが、スタッフは胃が痛くなる緊張感だったろう。
ところで、ウィーンでのオペラのシーン。
中華風オペラなんかをヨーロッパ人が見に行くとは思えない。
中華資本が製作に加わってるとは言え、強引すぎる。
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