拉致問題は8月に大きく動く? 安倍首相電撃訪朝か
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北朝鮮への独自制裁の一部解除を決定
政府は、日朝協議の内容を受け、北朝鮮の拉致調査体制に実効性があると判断し、日本独自に設定していた北朝鮮への制裁の一部解除を発表しました。
<現在の独自制裁>
・北朝鮮籍者の入国原則禁止人的往来の規制
・輸出入の全面禁止
・北朝鮮からの航空チャーター便の乗り入れ禁止
・北朝鮮船舶の全面入港禁止
・300万円超の送金の報告と10万円超の現金持ち出しの報告義務
拉致被害者の調査開始と同時に制裁を解除する予定で、具体的な内容は4日に発表されますが、
・人的往来の緩和
・人道目的の北朝鮮籍船舶の入港許可
・送金規制の解除
となる見通しです。
北朝鮮は本気 特別調査委員会のメンバー
政府が評価したのは、北朝鮮の特別調査委員会の構成メンバーです。
特別調査委員会とは、北朝鮮の全ての機関を対象とした調査を行う特別な権限を持つとされますが、実際にその権限があるかが問題です。
2004年の再調査の際は、北朝鮮の警察機関にあたる人民保安部の捜査局長が責任者でした。
しかし、拉致は特殊機関が関与したため調査に限界があったという理由で、新事実は無かったとするゼロ回答でした。
今回の構成メンバーは、北朝鮮のトップ機関である国防委員会の幹部が中心で、さらに今回は、金正恩第一書記が直轄します。
さらに、海外での諜報活動を行なう秘密警察で、拉致の実行部門とされる国家安全保衛部も参加。
他に朝鮮人民軍も参加し、総員30名程度です。
北朝鮮の本気度が伝わるメンバー構成で、これだとゼロ回答は無いでしょう。
調査期間は1年よりも短くなる?
菅官房長官は、以前、調査期間を1年以内としていましたが、今回、北朝鮮は「それを留意し、迅速に行なう」と回答したそうです。
菅官房長官は、第1回目の報告時期について、夏の終わりから秋の初めが望ましいと述べています。
そもそも北朝鮮は「調査」をしなくても、拉致被害者の所在は完全に掌握しているはずです。
ですから「調査期間」は、日本からの好条件を引き出す交渉期間でしかなく、調査対象を拉致被害者だけではなく、日本人配偶者などの北朝鮮在住の全ての日本人としたのは、その時間稼ぎの口実でしょう。
北朝鮮には時間がない?
しかし北朝鮮にも、どっしりと構えていられない事情があります。
13年ぶりの大かんばつが発生し、飢餓の恐れがあります。
また、電力不足も深刻です。
金正恩第一書記、オバマ米大統領や朴槿惠韓国大統領から相手にされず、「血の同盟」であるはずの習国家主席も北朝鮮より前に韓国を訪問するなど、「放置プレイ」の状態です。
パパができなかった日朝関係を築き、中国依存から脱却することで、外交での功績を狙っていると言われています。
今回の交渉の最終目的は、韓国統治時代の賠償金をゲットすることにあるのは間違いありません。
その条件闘争に、北朝鮮がどこまで持ち時間があるのか?
それが最大のポイントだと思います。
宇宙から見た東アジアの灯り:約2500万人が暮らす北朝鮮は、ほぼ真っ暗です
日経新聞のスクープ?
日経は1面トップで、
「北朝鮮から拉致被害者らの生存者リストが提示され、その人数は2桁」と報じました。
しかし菅官房長官は「全く報告を受けていない。あり得ない」、外務省も「誤報」と一蹴しています。
日経のソースはどこなのか気になりますが、このような記事は北朝鮮との交渉の邪魔をするものだと思います。
少なくとも日本に有利になることはありません。
日経もそれは充分に認識してると思いますが、「それでも構わない。特ダネの方が大事だ」と記事にしたのでしょうか?
8月に安倍首相が電撃訪朝?
安倍首相は、8月に予定していた中央アジア外遊の日程を外すように指示したそうです。
その理由で可能性があるのは内閣改造か訪朝ですが、内閣改造の可能性は低いと思われます。
8月前後の予定は、
7月6日からオーストラリアなど3ヶ国、7月下旬に中南米の外遊で、9月から臨時国会が始まります。
予定を開けた8月に、電撃訪朝し、日朝首脳会談だけではなく、複数の拉致被害者を連れて帰るという観測もあるようです。
その情報がほんとうであることを祈ります。
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