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TBS 慰安婦問題の英文パンフの製作に政府が深く関与と報道(1)

公開日: 海外

この記事の所要時間: 249

河野洋平

今年5月、日本の民間研究機関が発表した慰安婦問題に関する英文のパンフレットの作成に、政府が深く関与していたとTBSが伝えました。

英文タイトルは「The Comfort Women Issue」。

従軍慰安婦の強制連行などに関する国際的な誤解を解く目的で発行されたもので、日本語版もあり、タイトルは「慰安婦問題」です。

また、村山元首相の「迷惑な」動きについても報じられました。

執筆は東京基督教大学の西岡力教授

東京基督教大学 西岡力教授

サブタイトルを含めた英文タイトルは「The Comfort Women Issue – A Review oh the Facts and Common Misunderstandings

日本語版は「慰安婦問題 ー 事実関係の再検討と広まっている誤解

どちらも、上記リンクから閲覧やダウンロードができます。

これまで、アメリカやカナダで2000〜3000部が配布された他、来日した海外の政府関係者への説明に使用されているそうです。

執筆したのは東京基督教大学教授の西岡力教授で、日本政策研究センターが発行となっています。

西岡教授は現代朝鮮の研究者で、安倍総理に政策提言を重ねるとともに、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)の会長でもあります。

 

「慰安婦問題」パンフレットの内容の一部を紹介します

「日本軍が韓国人女性を性奴隷として20万人動員し、戦後その多くを虐殺した」は誤解です。

慰安婦問題に対する日本政府の外交は失敗の連続

曖昧でわかりにくい表現の(河野)談話(参考記事:河野談話 世界中に日本は性奴隷の国と思わせた おマヌケ)を出したことにより、国際社会の誤解を助長してしまった

韓国独立後、李承晩、張勉、朴正熙3代の政権は日本から資金をなるべく多く取るべく国交正常化交渉に臨んでいました。

しかし、その中で慰安婦に対する賠償を求めたことは一度もありませんでした。

歴史の実態を知る時代には、慰安婦に対して日本政府から賠償が取れるなどとはだれも考えなかったのです。

1965年の協定で両国の戦後処理は「完全かつ最終的に解決されたものとする」とされました。

日本は韓国に無償供与3億ドル、有償借款2億ドルの資金提供を行いました。
当時日本の外貨準備高は18億ドル程度であり、5億ドルは小さな金額ではなく、(中略)

韓国政府はその資金で高速道路、ダム、製鉄所などのインフラを作り、また独立運動功労者への補償やその子弟への奨学金などに使ったのです。

戦中の徴用、徴兵などの被害者に対しては死者に対してのみ補償金を出し、負傷者を含む生存者には特別な被害補償をしませんでした。

徴用や徴兵と違って民間業者に雇われていた慰安婦への補償はなかったのです。

これはすべて韓国政府の政策判断でした。

植民地統治の被害は国民全体が被ったのだから、生産財に日本から資金の大半を用いて、その果実を国民全体のものにすべきだという当時の韓国朴正熙(パク・チョンヒ/朴槿惠パク・クネ大統領の父)政権の哲学がそこにありました。

 

悪意を持って名誉侵害をしようとする動き

西岡力教授は番組の取材に

「悪意を持って日本の過去について名誉侵害をしようとする国際的な動きがある以上、事実関係に踏みこんで政府が反論しなければならないと思います。

そしてそれと連携して民間で言論活動をする必要があると思います。」

とコメントしています。

西岡教授が指摘するのは、言うまでもなく、韓国による慰安婦碑や展示会のことです。

参考記事:NY近くに慰安婦碑 横に米軍慰安婦像も建てるべきでは?(1)

 

総理に近い政府関係者が主導して作成

TBSは、

「このパンフレットは、総理に近い政府関係者が主導して作成されたもの。

草稿には、外務省や首相官邸のスタッフも目を通し、非公式に作成に関わった。

あえて公費を投入せず、民間団体の主張と言うかたちで発表した。」

としています。

安倍政権は、従軍慰安婦問題について、表立ったPR戦略は取らない方針です。

政府の有識者チームが、河野談話の作成過程を検証した報告書を発表しましたが、検証だけで見直しはしないとしています。

しかし総理周辺によると、将来の見直しに向けた世論作りのきっかけにしたい意図があるようです。

次記事:TBS 慰安婦問題の英文パンフの製作に政府が深く関与と報道(2)へ続きます

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