妄想 ホンダF1責任者「夏前に表彰台、今季末に優勝争い」
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モータースポーツ
ホンダF1プロジェクト総責任者・新井康久氏が「夏前に表彰台を獲得し、シーズン終盤にはメルセデスと戦うことを目指している」と語ったそうです。
失笑しました。
ホンダF1責任者が妄言
新井康久氏は、今後の開発で速くなるつもりでしょうが、ライバルは角を曲がった先で待っていてくれるわけではありません。
言うまでもなく、彼らもホンダと同じだけのトークンを使えるんですよ。
それに、年間4基のエンジン使用数制限を超えるのは確実なので、ピットスタートも増えるでしょう。
このニュースを見た私の息子は、こうつぶやきました。
「言ったことの責任を取らない責任者って、気楽でいいよね」
今回は、ホンダF1について、言いたい放題書かせていただきます。
AUTO SPORT WEB・ホンダ「夏前(イギリスGPまで)に表彰台、今季末に優勝争い」と宣言
プランが甘過ぎるとしか思えないホンダF1プロジェクト
今シーズンからF1に復帰し、マクラーレンにパワーユニットを供給しているホンダ。
F1は昨年大きくレギュレーションが変わって「1.6L V6ターボエンジン+エネルギー回生ユニット」のシステムとなり、エンジンではなくシステムを総称してパワーユニット(PU)と呼ぶようになりましたが、ホンダはその初年度では無く、1年置いた「後出しじゃんけん」での参戦を選択しました。
当然、2014年のシーズン終了後すぐに実車テストをガンガン行なうものと思っていましたが、新井康久氏は初走行を2015年2月とすると発表。
ぶったまげました。
このご仁は、開発したばかりのPUが最初からまともに走ると思っている?
気は確かかと呆れたものです。
結局、マクラーレン側の強い要請で11月に前倒したものの、案の定まともに動かず、テスト期間のほとんど、マシンはガレージでウマに乗ったままでした。
その後のシーズン前の2月と3月テストでも状況は変わらず、ほとんど走れません。
しかし新井康久氏は「想定内」と繰り返すばかり。
それに対して息子は
「動かないことを想定してたのなら、どうしてちゃんと動くように対策しなかったのか」と失笑しました。
そんなドツボな状況にも関わらず、出てくるのは「開幕までに大きく進化する」「開幕戦から優勝争い」と夢を見てるようなコメントばかり。
そして、その開幕戦は大方の予想通りの惨敗に終わりましたが、涼しいオーストラリアだったにも関わらず、新井氏は「熱かったからパーワーを押さえた」と言い訳し各国の記者から失笑されました。
その後も「振り向けばマノー」という投下資金に全くそぐわない結果しか残せず、5戦を終えてノーポイント。
ドライバーたちは本音を押し殺しポジティブなコメントしかしませんでしたが、前戦ではついにバトンがぶち切れて「こんな怖いクルマに乗ったのは初めて。今年ポイントが取れるとは思えない」と酷評しました。
私がホンダを嫌いになった理由
私は以前はホンダF1のファンでした。
しかし、前回の第3期で嫌いになり、ホンダのクルマも買わなくなりました。
ハーベイ・ポストレスウェイトにフルコンストラクター参戦のテストチームを任せながら、ハシゴを外して始まった第3期。
急死したハーベイの心筋梗塞は、ホンダの中止決定が原因とも言われています。
結局、元体育教師の作ったチームにエンジン供給し、マシン造りにも関与するという曖昧な条件でスタートしたBARホンダでしたが、チーム側はホンダのアイデアなどは相手にせず、肝心のエンジンも悲惨な出来でした。
きっと第2期の実績から「俺っちがちょいと本気を出せば最強のエンジンなんて簡単さ」と思っていたのでしょうが、いつまでたっても中団をチョロチョロ走るばかりです。
2000年のベルギーGPでは、周回遅れのゾンタが、トップ争いをしているマクラーレンとフェラーリに同時に左右からぶち抜かれるという、F1史に残る無様なシーンを残しました。動くシケインそのものです。
その後ようやくトップ争いに絡めるようになり、佐藤琢磨が君が代を聞かせてくれるかと期待されましたが、なぜか、レース界で何の実績も無いニック・フライにチーム運営を任せます。
2005年に琢磨解雇を非難されると、大慌てでスーパーアグリをぶち上げましたが、根回し不足でシャーシ供給が叶わず、ホンダBチーム化のプランはグダグダに。
ニック・フライはマーケティングでも役に立たず、2007年はメインスポンサー無しの「アースカラー」という訳の分からないカラーリングで走りました。
成績面でも再び中団グループをチョロチョロし、さらに型落ちのスーパーアグリにポイントで先行されてしまうていたらくでした。
そして2008年、スーパーアグリのハシゴを外してシーズン途中で撤退させてしまい、さらにホンダも、12月になってから撤退発表というドタバタを晒しました。
結局、誰も惨敗の責任を取らなかったと聞いています。
私はこの時「二度とF1の敷居をまたぐんじゃないぞ!」とちゃぶ台をひっくり返したものです。
ロス・ブラウンとニック・フライは大儲け
チームは、ロス・ブラウンに1ポンドで売却され、活動費としてホンダから100億円近い資金援助がされたようです。
その2009年は、「ブラウンディフューザ」で先行し、ドライバーとコンストラクターのダブルタイトルを獲得しました。
エンジンがメルセデスに変更されていますから同じ条件とは言えませんが、「ブラウンディフューザ」のアドバンテージが大きかったので、ホンダチームのままであっても悲願のタイトルを取っていたものと思われます。
何と言う巡り合わせの悪さでしょう。
加えて、その「ブラウンディフューザ」は、ホンダスタッフのアイディアであったことをロス・ブラウン自身が認めています。
そして、その年の11月にメルセデスがチームを買収し、ロス・ブラウンとニック・フライは、それぞれ2000万ポンド(27億円)を手にしました。
3期の検証をしないまま4期へ?
2013年5月に、今回の第4期の参戦発表の際、3期について聞かれた伊東社長は「個人的には失敗だったと思う」と語りました。
社長が「個人的に」って、ナニ?
ウン千億円の資金を投じたプロジェクトの結果について、会社としてきちんとした検証がされなかったようです。信じられません。
その反省の無さが、今回の無惨なスタートに繋がっているように思えます。
ホンダモーターホームの塩対応
先日、ホンダモーターホームの塩対応が話題になりました。
バルセロナにホンダのモーターホーム登場! 入口に桜、宗一郎さんの写真が。ご挨拶に伺ってみたんですが、以前のホンダ食堂とは違って我々メディアはあまりウェルカムでなかったようで、哀しいくらいの塩対応をされてしまいました(涙) #f1jp pic.twitter.com/Y1qafODHBv
— Mineoki YONEYA (@m_yoneya) 2015, 5月 7
また、このままだとF1参戦はホンダのイメージダウンにによると、ホンダのスタッフは「パドックで出会っても挨拶すらしない」そうです。
これらに対し、
「モーターホームはメディアにタダメシを食わせるところではない」や「それだけ必死にやってるんだ」という書き込みがされています。
いやいや、モーターホームはメディアにタダメシを食わせるところでしょう。
3期では、ホンダモーターホームの日本食がありがたかったという話しもありましたし、ミナルディのパスタの美味さは今でも語り種です。
広報活動の一環でもあるF1で、メディアを味方につけないでどうするという話しです。
また、仕事を必死にやるのは当たり前で、F1をやれるのは技術屋冥利のはずですから、なおさらでしょう。
必死だから挨拶しないなんて、どんな理屈ですかw
挨拶もできないようなコミュニケーション能力の人間が、まともな仕事ができるはずがありません。
さらに、昨年のテストの際、壊れた部品をマクラーレンのスタッフが日本までハンドキャリーし成田まで取りにきて欲しいと言ったところ、ホンダスタッフは「休日なので行けない」と回答したとか。
必死どころか、9時5時仕事の心構えしかないようです。
これらが本当であれば、ホンダは絶対に成功できません。
今季末どころか、永遠に優勝争いには絡めないでしょう。
3期の時、「いつものように」ブローして白煙を巻き上げるBARホンダを見て、解説の森脇さんは「遅いは、壊れるは」と呆れた口調でコメントしました。
今回はそれに「大口叩くは、挨拶しないは」を付け加えましょうw
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