東京オリンピック・新国立競技場の景観はそんなに問題なの?
公開日:
社会・政治
2020年の東京オリンピンク及びパラリンピックのメインスタジアムとなる『新国立競技場』の基本設計案がまとまりました。
当初の案よりやや小さくなり、建築費も約45%減となりました。
新国立競技場については、いくつかの疑問や反対意見が出ていますが、景観を損ねるというのもそのひとつです。
本当にそうなのでしょうか?
新国立競技場の概要
上の写真は当初発表されたものですが、今回の基本設計案の変更点は
・収容人員の8万人はほぼ変わらず(IOCの要求が8万人なので)
・延べ床面積:約29万平米 → 約21万平米
・建築費:3000億円 → 1625億円
・高さ:75m → 70m
先端のスロープ部分がすっぽり無くなり、一回り小さくなりました。
ただし、建築費は消費税5%で計算されているそうですw
現国立競技場の解体費約100億円も含まれていません。
今後のスケジュール
今年7月:解体工事開始
2015年10月:着工
2019年3月:完成
2019年9月:ラグビーワールドカップ
2020年7月:東京オリンピック
指摘される問題点
指摘される問題点のひとつは、過剰設備ではないかという点。
オリンピック終了後の維持に、赤字を垂れ流し続ける懸念があります。
運営側は、企業賃貸,会員シート,サッカー,陸上競技,コンサート等による年間50億円の収入で、年間維持費46億円はカバーできると見込んでいます。
しかし、お役人の事業見積もりは手前勝手で甘過ぎるが常ですから、年間維持費46億円から逆算した作文でしょう。
景観を損ねる?
もうひとつは、著名な建築家などから景観を損ねると指摘されている点です。
テレビなどでは、新国立競技場の最高地上高70mという数値を使い、道路の目の前に70mの壁ができると表現していました。
しかし、70mというのは屋根の頂点までの高さであり、側壁の高さは47mです。
それでも、現国立競技場の側壁の高さは31mですから、約1.5倍高くなります。
さらに、下の写真・左上の外苑西通りに近づきますので、特に東京体育館南の陸上競技場付近は、道路からすぐ近くが壁になるようです。
また、写真上部のテニスコートにもかなり近づきますね。
しかし、写真の薄い緑色で塗られた部分は通路ですし、植林もされるでしょう。
私には、大騒ぎするほど景観を損ねるとは思えないのですが。
神宮外苑は風致地区
神宮外苑は東京初の風致地区で、景観を維持するために建物等に規制が設けられる地域ですので、このような指摘が出るのでしょう。
しかし東京は、ウィーンやパリのように街並の景観維持のための規制をすること無く、常に近代化し続けてきました。
その東京で建物の大きさによる景観の問題が出ていることに、私のような地方都市の人間は、「何をいまさら」という違和感を覚えます。
なお現国立競技場は、5月31日にサヨナライベントを行い閉鎖されます。
当日は、オリンピック開会式で、空に五輪マークを描いたブルーインパルスの展示飛行も行われます。
関連記事
新国立競技場白紙撤回 センセイ方の責任なすり合い発言集
新国立競技場の建設費を他のスタジアムと比較してみる
新国立2520億円をシャンシャンで承認した出席者は誰?
スポンサードリンク
スポンサードリンク
関連記事
-
高齢者の暴走事故多発 ペダルを間違えるとさらに踏み込む?
17日、世田谷で下校中の小学生の列に軽トラックが突っ込んだ事故で、重体だった9歳の女子が翌日
-
3才の女児が衰弱死 子供の虐待を見かけた時にするべきこと
大阪府で、3才の女児が食事を与えられず餓死した事件。 近所には、女児がアパートのベラン
-
錦織圭が教えてくれたATPワールドツアーファイナルの凄さ
テニスのATPワールドツアーファイナル2014で、錦織圭選手が初戦を勝ちました。 錦織
-
誤報を連発! 朝日新聞木村社長がついに陥落 謝罪し辞任へ
「読者と東京電力の皆様に深くお詫びを申し上げます」 従軍慰安婦誤報問題に続いて、福島第
-
朝日新聞「慰安婦問題を考える」 言い訳ばかりの見苦しさ
朝日新聞が、32年前に火をつけ、日本の国益を大きく損ねた「従軍慰安婦問題」。 今月5日