デング熱 厚労省の予想に反して感染者増加中
公開日:
経済・科学
※9月4日追記
東京都は、代々木公園で採取した蚊からデング熱ウィルスが検出されたとして、一部を除き立入禁止にしました。
採取場所10ヶ所中4ヶ所で検出されるという高い確率で、それぞれの場所も離れていることから、ウィルスを持った蚊は、相当数いると思われます。
また、4日14時現在での感染者は、55人に拡大しています。
さらに、新たに公表された感染者の中で、北海道在住の感染者は、代々木公園にではなく、隣接する明治神宮にしか行っていないとのことです。
事実であれば、蚊の行動範囲を超えていますので、人にくっ付いて移動したか、感染した人を別の蚊が刺したかで、生息場所が拡大している恐れがあります。
以下本文
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8月27日、70年ぶりの国内感染者が報告されたデング熱。
厚労省の感染拡大の可能性は低いという見解を真に受けてましたが、感染者はどんどん増え、2日現在で、10都府県36人となっています。
私は犬の散歩の時に、公園等でよく蚊に刺されるので、少し心配になってきました。
(写真は媒介のヒトスジシマカ・国立感染症研究所昆虫医科学部より)
そもそもデング熱とは
デング熱は、急性の熱性感染症で世界の熱帯・亜熱帯全域で流行しており、日本に最も近い流行地は台湾となっています。
それらの地域では,ネッタイシマカを媒介として感染しますが、この蚊は日本には生息していません。しかし、日本の青森以南に生息するヒトスジシマカも媒介します。
人から人に直接は感染しません。
潜伏期間は、2~15 日と幅があります。
症状は高熱,激しい頭熱,筋肉痛,発疹,結膜充血などで、5〜7日で回復します。
致死率は低いですが、ごくまれに(特に2度目以降の感染者の場合)、全身の毛細血管から血液が漏れるデング出血熱へと重篤化する場合があります。
発症した経験者は、脈動でガンガンと響くような、これまで経験したことの無い辛い頭痛と表現していました。
有効なワクチンや特効薬は無く、発症した場合は対症療法となります。
感染者36人全員が代々木公園に行った
感染者は東京21人を筆頭に、青森1,新潟2,茨木1,埼玉3,千葉1,神奈川2,山梨1,大阪3,愛媛1の、10都府県36人。
全国に感染したヒトスジシマカが居るのかと思いましたが、何と、感染者全員が代々木公園に行っていたそうです。
代々木公園の周囲の道路を通っただけという人もいるようですが。
すごいぞ代々木公園。
最初の感染者3人も、埼玉の高校生で、代々木公園にダンスの練習に行ったとありましたので、なんでわざわざと思いましたが、何か大きなイベントがあったのでしょうか?
感染者はもっと居る?
それにしても、代々木公園だけで36人というのは、すごい数字です。
感染した蚊が数匹ではありえません。
同じく代々木公園で、「王様のブランチ」でロケをした、タレントの青木英李(あおきえり)と紗綾(さあや)が感染し今も治療中だそうですが、紗綾はブログで33ヶ所も刺されていたと書いていましたので、公園内では相当蚊に刺されるようです。
今回、海外で感染した1人が公園で30匹の蚊に刺されたとして、蚊は生涯で約5回刺すそうですから、ごく単純な計算で最大150人が感染したということになります。
発症率は半分らしいので、50%として75人。
医師が患者を診断した場合は、直ちに保健所への届出が必要ですが、今回増えた感染者は、これまでは通常の風邪と診断されていたものが、代々木公園のニュースを見て医者に申告し、報告されたもののように思えます。
他にも風邪と診断されて完治した人や治療中の人がいる可能性がありますね。
青木英李と紗綾の2人も、なぜか36人に含まれていないそうです。
余談ですが、 「王様のブランチ」は生放送とされていましたが、30日の放送には、テング熱でウンウンと苦しんでるはずの2人も出演していて、生放送じゃないことがバレてしまったそうですw
感染拡大の恐れは?
問題なのは、その感染者がまたヒトスジシマカに刺され、周囲の人に感染すること。
そうなると、一気に感染が拡大する恐れがあります。
ただ一方では、これまでも海外感染で年間約200人が発症していますが、国内での感染拡大はありませんでしたから、厚労省が言うように、過剰に心配する必要は無いのかもしれません。
今回は、海外感染者が「たまたま」蚊が多くて人が集まる場所に行ったということでしょうか。
しかし、いずれにしても、蚊には刺されないよう注意した方がいいでしょうね。
蚊がいそうな場所に行く時には、長袖、長ズボンを着たり、虫除けスプレーを準備しましょう。
なお、私が犬の散歩をしている時もそうですが、薄手のジャージだと、服越しに刺す凶暴なヤツもいますので注意が必要です。
わずかな溜まり水に小さな葉っぱが1枚があると、それを養分として大量のボウフラが発生します。
植木鉢の受け皿や空き缶・ペットボトルに溜まった水、放置されたブルーシートや古タイヤに溜まった水などを無くすようにしましょう。
なお、ヒトスジシマカは卵で越冬しますが、卵を通じてデングウイルスが次世代の蚊に伝播した報告は国内外で無いそうですから、寒くなって蚊が死滅すると、感染は終息します。多分
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