GP2より遅いF1に存在価値があるのか?
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モータースポーツ
F1スペインGPの予選でケータハムの小林可夢偉は最下位に終わりました。
GP2より遅いタイムです。
今年のF1は面白くありません。
はたして存在意義があるのでしょうか?
GP2に惨敗の小林可夢偉・ケータハム
5月10日のF1スペインGPの予選で、小林可夢偉は22台中21位に終わりました。
Q1(予選1回目)で可夢偉がフィニッシュした時点では19位で、BSフジ解説陣の川井ちゃんや森脇さんが、マルシャやチームメイトに勝ったと話していましたが、その最中に、そのマルシャのビアンキやチームメイトに抜かれてしまいました。
ロータスのマルドナドがQ1開始直後にクラッシュしてノータイムでしたので、実質的には最下位です。
そのタイムは、1’30″375。
それに対して、前座レースのGP2のポールタイムは1’29″293で、可夢偉より1秒082も速いものです。
予選方式の違いがありますので単純に比較はできませんが、可夢偉の1’30″375はGP2の26台中14位に相当し、17位の佐藤公哉のちょい前でスタートするタイムです。
前記事今年のF1は 遅い・不格好・音が悪いの3重苦? タイムはSF並み?でも書きましたが、今年のF1は昨年よりはるかに遅くなっています。
その記事では、F1とスーパーフォーミュラとの予算比較をしました。
GP2も同じようなものでしょうから、ケータハムが低予算とはいえ、GP2と比較すると数十倍はあるでしょう。
それでいて、GP2で26台中14位のタイムしか出せないというのは、存在意義があるのでしょうか?
レギュレーション上不可能ですが、GP2のマシンを買って参戦することができれば、今よりはるかに安い予算でマルシャに勝てるのですから。
鈴鹿ではスーパーフォーミュラがF1に勝つ?
今年のスーパーフォーミュラマシンは新車になり、ダラーラ製のSF14シャーシ+2L直列4気筒直噴ターボ+ブリジストンの組み合わせです。
昨年型より、コーナリングスピードが速く、前車の影響を受けにくい空力特製で追い抜きがしやすくなっていて、ドライバーも高く評価しています。
4月12日の第1戦鈴鹿の予選では、PPが1’37″022,最下位が1’39″615となっています。
昨年のF1日本GPのタイムは1’30″915〜1’35″858ですが、今年のF1は今のところ昨年の5秒落ちですから、そのまま当てはめると1’35″915〜1’40″858。
もうちょっと頑張れば、SF14はF1に勝てるかもしれません。
先日のスーパーフォーミュラTVでも、中嶋と星野が対談し、SF14はまだ煮詰まっていないので、もっともっと速くなってF1とのタイム差が縮まると話していました。
エンジンも4戦毎にアップデートするので、秋の鈴鹿の頃には、今より確実に性能アップしています。
もちろんF1も、もっともっと速くなるでしょうが、F1の場合、少なくとも表向きにはパワーユニットの開発は凍結されていますから、あからさまな性能アップは無いはずです。
今年の鈴鹿で、F1がSF14のポールタイムに負けるというSMテイストな結果を期待します。
そうすれば、今のF1レギュレーションの愚かさがクローズアップされるかもしれませんから。
エキゾーストにメガホン?
これも前記事今年のF1は 遅い・不格好・音が悪いの3重苦? タイムはSF並み?で書きましたが、F1のエキゾーストノートは大不評です。
中継を見てると、箱車レースなみの静かな音ですね。
現場では、もっと迫力があるのでしょうが、川井ちゃんの話しでは、ピットレーンでヘッドセットをしていたスタッフがマシンの接近音に気付かず、敷かれそうになったそうです。
FIAではブーイングの嵐を受け、排気管に「メガホンのようなモノ」を増設しようとしています。
来週のバルセロナテストで試行されるようですが、昨年並みの音になるとかならないとか。
エキゾーストノートの変えるためだけにパーツを取り付けるというのはマヌケな気がしますが、今のしょぼい音のままよりはいいかもしれません。
今年のF1は面白くない
今年のF1にはあまり興味が持てません。
放送時間を忘れてしまうこともしばしばです。
なぜか?
やはり前述の「遅い・音が悪い」で迫力が欠けるのに加え、メルセデスの独走で面白みに欠けるというのがあります。
独走のメルセデスは、まだ力を隠していて、ライバルとのギャップを自在に調整しているフシさえあります。
もちろん、メルセデスが速いのは彼らの努力が結実したものですから賞賛しますが、ルノーやフェラーリの不甲斐なさには失望します。
ルノーがまともだったら、可夢偉ももう少し戦えたでしょうに。
その可夢偉ですが序盤戦こそQ2に進出したり、13位という決勝結果を残しました。
ケータハムという環境で頑張っているのは伝わりますし、英AUTOSPORTのレース毎のドライバーレビューでも、毎回高い評価を受けていますが、今回のスペインGP予選では前述のようにチームメイトにも負けて最下位でした。
前記事のケータハム 小林可夢偉が 来年もF1に乗るために必要だと思うことでも書きましたが、ド新人のチームメイトに負けたらダメです。
マシントラブルで止まらない限り「どんな事情があっても」です。
これで、私が前記事で挙げた「3つの条件」の内、ひとつは崩れてしまいました。
残る2つの内のひとつの「ポイント複数回ゲット」。
これもザウバーを食うどころか、マルシャにも置いて行かれそうな気配がしていますので、難しそうです。
最後尾のチームに移籍した日本人ドライバーと言えば、片山右京と高木虎之介を思い出します。
その後は、佐藤琢磨で君が代の夢を見ました。
琢磨もスーパーアグリという最後尾チームに移りましたが、スーパーアグリは本来、ホンダと同じマシンを使うという夢がありました。
その夢は、ホンダがハシゴを外したことで消えてしまいましたが。
日本人ドライバーが優勝する夢を見たファンとしては、最後尾のチームで苦労するのを見るのは切な過ぎます。
私は特段に悲観論者ではないと思いますが、今年のケータハムがこれから中位以上の結果を出せると思う程の楽観論者でもありません。
これまでの片山右京と高木虎之介と同様に、結局這い上がれないのでしょう。
GP2と大差ないスピードで、GPより静かな音、1チームが独走し、日本人ドライバーは最後尾チームであえいでて、おまけにマシンはブサイク。
F1への関心を繋いでいく理由が見当たりません。
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