【熊本地震】ブラタモリでも紹介した水前寺成趣園の現在
公開日:
社会・政治
熊本地震後、水前寺成趣園の池が渇水し心配されましたが、水が戻ってきているようです。
上のGIF動画は、ブラタモリ(NHK)で4月放送の「#35 水の国・熊本」で紹介された、水前寺成趣園近くの川の現在の様子。
壁から流れ出ているのは生活排水ではなく「湧き水」ですが、ブラタモリの時とさほど変わらないようで安心しました。
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水前寺成趣園・5月16日に営業再開し31日まで入場無料
熊本市民にとっては「水前寺公園」という呼び名の方が一般的な「水前寺成趣園(すいぜんじじょうじゅえん)」。
今回の熊本地震で御影石の大鳥居が倒壊するなどの被害を受け閉園していましたが、5月16日に再開しました。
また、公園内の池が渇水し、21日にはボランティアの方々が、池の底の砂利を取り除く作業を行いました。(池の底から湧水が出ているので、それを出やすくするため)
そのおかげもあってか、水位はかなり戻っているようです。
▼1910年に建立された参道入り口の大鳥居も本震で倒壊し、安全のために撤去されました
水前寺公園のところの鳥居こんなんなってる pic.twitter.com/NKTT0qkdPe
— 海本みぃごは左側 (@rnig0) 2016年4月16日
▼このアングルだと、さほど渇水の影響を感じません
▼参考:熊本地震以前の水前寺成趣園
出典Find Travel:熊本市のラーメンから観光まで!知っておきたいこと34選
出水神社も被害を受け修復工事中
▼池の鯉たちも無事だったようです。池が枯れたと聞いて、熊本市民の誰もが(というか私の周りは皆)、最初に鯉の安否を心配しましたw/公園の外の川にも鯉が泳いでいます
▼参道の有名店で名物の「いきなり団子」をいただきました。自宅にも買って帰ったところ、神奈川から震災見舞いに来ていた叔母が気に入り、電話で30個の宅配を注文していました
熊本市の地下水の生い立ち
4月放送のブラタモリ「#35 水の国・熊本」で紹介されましたが、熊本市は地下水が豊富で、水道の100%を地下水でまかなっています。
なぜ、地下水が豊富なのかを上図を参考にザックリ説明しますと、
・阿蘇山は10数万年前は、大きな噴火を繰り返していました
・その噴火の際の火砕流堆積物は4層あり、最も古い層はASO-1、若い層はASO-4
・火砕流堆積物は、穴が多く空いた(多孔質な)軽石と火山灰でできているので、染み込んだ雨水を溜めながら、下流(熊本平野方面)に流れます
・最も上層のASO-4の水は、託麻台地と熊本平野の境界(終端)で地表に流れ出ます。これが、熊本市周辺に1,000箇所以上と言われる「湧水」です
・この湧水は熊本市東南部の江津湖を作り、水前寺の池も、底から湧水が出ています。
地下水の構造(ASO-4)が壊れたのかと心配しましたが
▼タモリも驚いた「市街地の澄んだ川」 水前寺成趣園の近くを流れています
水前寺成趣園の池が渇れたと聞いて、地震でこのASO-4が破断されたのかと心配しました。
しかし、冒頭のGIF動画のように、水前寺成趣園周辺の川は、ブラタモリの時と同じように湧水が流れ出ていました。
水前寺成趣園の池も、一時期よりは水位が戻っているようですので、少なくとも完全に破断されてはいないでしょう。
時間はかかるかもしれませんが、地震前の湧水量に戻りますよ。きっとね。
熊本市の水道には異常無し
ブラタモリで紹介していましたが、水道で利用している水源は、上記のASO-4(第一帯水層)ではなく、もっと深く貯水量の多いASO1〜ASO3(第二帯水層)です。
江津湖近くの「健軍水源地」は、この第二帯水層に掘った井戸があり、第一帯水層の穏やかな湧水とは異なり、激しく自噴しています。(上のGIF動画)
1本の井戸で、熊本市民6万人の水をまかなえるそうです。
日本最大級の自噴井戸だそうで、こうした井戸が熊本市には113本もあります。
そのおかげで、前述しましたように、熊本市の水道は100%がこの地下水です。
塩素殺菌は行っていますが、蛇口からミネラルウォーターが出てくるようなもので、水道水の美味しさも熊本市民の自慢です。
他県の水道関係者からは、ミネラルウォーターで洗車したりトイレを流していると、そのもったいなさを揶揄されています。
地震後も、この水源に渇水などの異常は無いようですので、ひとまず安心です。
ちなみに、地震後は熊本市のほぼ全域が数日〜10日間断水したので、この健軍水源地も、自衛隊や各県から応援の給水車、そして給水を求める市民でごったがえしました。
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